N-アセチルシステイン (NAC)と副作用

N-アセチルシステインは、硫黄を含むアミノ酸。
抗ウィルス効果が期待され、注目されています。

N-アセチルシステイン (NAC)は抗酸化物質で間葉系幹細胞(MSC)におけるグルタチオンを増加させることで、細胞内の活性酸素の働きを阻止すると東北大学の研究成果に出ています。

慶應義塾大学の研究グループは、腰痛の原因の1つである椎間板変性を抑制する効果があることを動物実験で明らかにしています。

呼吸器内科医ではネブライザー製剤の去痰薬としても使われています。

卵の白身に多く含まれ、免疫強化、肝臓での解毒、ウィルス対策、美白、抗炎症、脳の健康、生殖能力や精神疾患の改善にも効果が期待されています。

N-アセチルシステインの副作用

稀な副作用として、吸入により薬剤性肺障害が報告されています。

システインによる腎結石を防ぐためには、水分の十分な摂取も推奨されます。

マウス実験でN-アセチルシステインが癌細胞の転移と成長を促している疑いが生じたという報告もあります。

東京大学の実験では、システインにはマウス実験で糖尿病を招くおそれがあるともされています。

N-アセチルシステインの実体験

500mgを内服。20-30分後に胃に違和感を感じる。胃には負担がかかる印象。そのほかの即効的復作用は感じない。

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アビガンは市販されているのか?

新型コロナウイルス肺炎に新型インフルエンザ治療薬「アビガン」の効果が中国で確認されているという政府関係者の話が、読売新聞で報道されました。加藤厚生労働相は「効くということになれば、全国に展開をして治療に使っていきたい」と述べ、日本でも新型コロナウイルス肺炎患者へのアビガン投与が始まりました。

「アビガン」は新型インフルエンザ治療薬として、富山大学医学部教授の白木公康氏と富山化学工業が開発したファビピラビル (Favipiravir) の商品名。ウィルスの遺伝子複製を阻害して増殖を防ぐため、インフルエンザだけでなく、様々なウィルスへの作用が期待できるとされています。

アビガンは医療用医薬品であるため、市販はされていません。そればかりでなく、効能効果は「新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症(ただし、他の抗インフルエンザウイルス薬が無効又は効果不十分なものに限る。)」とされており、インフルエンザがパンデミックを起こした場合に対応するよう政府備蓄になっているだけという状況です。これは動物の安全性試験で胎児への催奇形性が疑われたことによるものです。しかし、ここにきて新型コロナウイルス肺炎への作用が期待され、アビガンは再び注目されるようになったわけです。

アビガンは市販されていないため、個人が新型コロナウイルス肺炎対策として購入することはできません。

市販では、漢方の清肺排毒湯に共通の成分を含む麻黄湯などが選択肢となってくるでしょう。

清肺排毒湯と清肺湯の違い

中国の国家中医薬管理局科技司が、「新型コロナウイルス」に関して、中国医学の伝統薬「清肺排毒湯」の使用を推奨する旨を通知したとCNSが報じています。「清肺排毒湯」については、医政医管局のサイトにpdfが上がっており、臨床治療期に使用されています。

「清肺排毒湯」で検索すると、“清肺解毒湯ではありませんか?”という指摘と、「清肺湯」が上がってきますが、「清肺排毒湯」と「清肺湯」に違いはあるのでしょうか?

「清肺排毒湯」の成分については、医政医管局の資料によると以下となっています。
麻黄9g、炙甘草6g、杏仁9g、生石膏15〜30g(先煎)、桂枝9g、沢瀉9g、猪苓9g、白朮9g、茯苓15g、柴胡16g、黄芩6g、姜半夏9g、生姜9g、紫苑9g、冬花9g、射干9g、細辛6g、山薬12g、枳実6g、陳皮6g、藿香9g

一方で「清肺湯」の成分は、清肺湯エキス3.2gあたり、原生薬換算量で黄芩1.0g、桔梗1.0g、桑白皮1.0g、杏仁1.0g、山梔子1.0g、天門冬1.0g、貝母1.0g、陳皮1.0g、大棗1.0g、竹茹1.0g、茯苓1.5g、当帰1.5g、麦門冬1.5g、五味子0.25g、生姜0.25g、甘草0.5gより抽出(添加物:デキストリンを含む)となっており、清肺排毒湯と清肺湯に共通の成分はあるものの、この二つは別物であることがわかります。

「新型コロナウイルス」に関しては、インド政府Ministry of AYUSHが、ホメオパシーのArsenicum album30が解決策となり得るとの発表もしていますが、治療法は2020年2月22日段階で確定していません。